最近、SNSやニュースなどで「謎風邪」という言葉を目にする機会が増えています。実際にSNSでは、「喉だけずっと痛い」「熱はないのに咳が2週間続く」「治ったと思ったらまたぶり返す」「今年の風邪、長すぎる…」といった投稿が多くみられています。当院でも、咳やのどの痛み、微熱、だるさなど、“風邪のような症状”が長引く患者さんが増えています。「コロナ・インフルエンザは陰性だった」「熱は下がったのに咳だけ残る」というケースも少なくありません。現在、特定の新しい感染症が確認されているわけではありませんが、この時期はさまざまな呼吸器ウイルス感染が重なっていると考えられています。その中のひとつとして、ヒトメタニューモウイルス(hMPV)などが関係している可能性も指摘されています。ヒトメタニューモウイルス(hMPV)とは?ヒトメタニューモウイルスは、咳・鼻水・発熱などを引き起こす呼吸器ウイルスです。特に春先(3〜6月頃)に流行しやすく、子どもを中心に広がりますが、大人へ感染することもあります。最近は、「子どもが先に熱を出し、その後に親へうつった」というケースも多くみられます。特徴として、のどの痛みから始まる咳が長引きやすい回復までに時間がかかるといった傾向があります。「ただの風邪」ではないこともありますこの時期はウイルス感染だけでなく、黄砂花粉PM2.5などの刺激によって、咳や気道炎症が長引くことがあります。特に、夜間や朝方に咳が悪化する咳だけが何週間も続く市販薬で改善しない息苦しさやゼーゼー感があるといった場合は、気管支炎や肺炎、咳喘息などを伴っていることもあります。当院での対応ヒトメタニューモウイルスは一般外来では特定検査を行わないことも多く、治療は症状に合わせた対症療法が中心になります。当院では、咳止め去痰薬抗アレルギー薬吸入治療などを、症状に応じて組み合わせながら治療を行っています。また、咳が長引く場合には肺炎などの除外も重要になります。当院ではAI診断サポート付き胸部レントゲンを導入しており、必要時には胸部レントゲン検査も行っています。こんな症状はご相談ください2週間以上続く咳夜間・早朝に悪化する咳息苦しさ、喘鳴(ゼーゼー・ヒューヒュー)発熱後も続く咳や倦怠感胸痛や呼吸時痛を伴う症状市販薬で改善しない呼吸器症状「風邪のあと」から調子が戻らない状態まとめ最近増えている「謎風邪」の背景には、ヒトメタニューモウイルスを含むさまざまな呼吸器ウイルス感染や、アレルギー・気道炎症などが関係している可能性があります。特に最近は、「熱は下がったのに咳だけ続く」「なかなか治り切らない」という相談が増えています。「いつもの風邪と違う」「長引いていて不安」そんな症状が続く場合は、お気軽にご相談ください。