先日、札幌では30℃を超える暑い日がありました。一方で、これから気温が下がる日も予想されています。「まだ夏本番ではないから大丈夫」と思われるかもしれません。しかし、熱中症は真夏だけの問題ではありません。体が暑さに慣れていないこの時期こそ、熱中症が起こりやすいとされています。近年は札幌でも夏の暑さが厳しくなっており、早めの対策が大切です。熱中症になりやすい方熱中症は屋外での作業やスポーツ中だけでなく、普段の生活の中でも起こります。特に次のような方は注意が必要です。高血圧や心臓病などの循環器疾患がある方 糖尿病などの生活習慣病がある方高齢の方睡眠不足が続いている方慢性的な痛みや関節疾患などで活動量が低下している方利尿薬を服用している方心臓病や高血圧のある方は注意が必要です暑くなると体温を下げるために血管が広がり、汗をかいて体内の水分が失われます。その結果、血圧が不安定になりやすく、体調を崩す原因になることがあります。特に高血圧や心不全、不整脈などで治療中の方は、脱水によって症状が悪化することがあります。また、心不全の患者さんでは過剰な水分摂取がむくみや息切れにつながる場合もあり、持病に応じた体調管理が大切です。慢性的な痛みと熱中症の意外な関係ペインクリニックでは、腰痛や膝痛、神経痛などの患者さんを多く診療しています。慢性的な痛みがあると、外出が減る運動量が減る筋力や体力が低下する睡眠の質が低下するといった状態になりやすくなります。こうした状態は暑さへの耐性低下にもつながり、熱中症のリスクを高める要因になることがあります。特に高齢者では、「膝が痛くて外に出なくなった」↓「体力が落ちた」↓「暑さに弱くなった」という悪循環に陥ることも少なくありません。暑くなると外出や運動を控えたくなりますが、無理のない範囲で体を動かすことも大切です。熱中症と思っていたら別の病気のことも夏場の体調不良は熱中症だけが原因とは限りません。実際には、感染症貧血甲状腺疾患自律神経の乱れ循環器疾患などが隠れていることもあります。特に症状が長引く場合や繰り返す場合には、一度原因を確認することが大切です。今から始めたい「暑熱順化」熱中症予防で重要なのが「暑熱順化(しょねつじゅんか)」です。暑熱順化とは、体を少しずつ暑さに慣らしていくことをいいます。暑さに慣れることで汗をかきやすくなり、体温調節がスムーズになります。おすすめなのは、ウォーキング軽い運動ストレッチ入浴(シャワーだけで済ませず湯船につかる)などです。無理のない範囲で汗をかく習慣をつけることが、夏本番に向けた熱中症予防につながります。当院でできること当院では、一般内科・循環器内科・ペインクリニックの診療を行っています。熱中症の診療はもちろん、高血圧や心疾患のある方の夏場の体調管理暑さによる体調不良の原因検索頭痛や首・肩の痛み、腰痛など慢性的な痛みのご相談痛みによる活動量低下や体力低下へのアドバイスなどにも対応しています。「暑さのせいかな」と思っていた症状の背景に、別の病気や治療できる原因が隠れていることもあります。気になる症状が続く場合は、お気軽にご相談ください。